水が育てた関西の名産品
米
茶
淡口醤油
和牛
わさび
水なす
河内蓮根
川魚
すじ青のり
米作りに不可欠なのは、豊かな水と肥沃な土地。全国各地で生産されている米だが、関西の産地が果たす役割も大きい。たとえば流通量・作付面積とも日本一の“コシヒカリ”は、福井県が新潟、宮城とともに開発した品種であり、 滋賀県の湖南地方で生産される“日本晴”は、食糧庁や日本穀物検定協会が行う食味試験の基準米とされている。
現在、日本の銘柄米は約80品目。同じ銘柄米でも産地によって味は多少違い、関西の水で育った米はその土地ならではの特徴を持つため、栽培法を工夫したりブレンドするなどした上で独自の名前を付け、それぞれにオリジナリティをアピールしている。
全国農業協同組合中央会
TEL 03-3245-7570
関西産の日本茶は滋賀の近江茶、京都の宇治茶、三重の伊勢茶、奈良の大和茶などが全国的に知られる。各産地では風土に合った特徴ある茶作りが行われているが、栽培地の多くは水はけのよい山間地や丘陵地で、水質・水量ともに恵まれた川の流域である。茶は、その産地の水で飲むのが最も味が良いというが、それは産地の水に合った品質改良されるため。つまり、おいしい茶の産地は、水もおいしいということだ。
近江茶:滋賀県商工観光政策課
TEL 077-528-3741
宇治茶:京都府物産協会 TEL 075-314-2111
伊勢茶:
三重県物産振興会
TEL 059-213-0700
大和茶:奈良県庁農産普及課 TEL 0742-22-1101
醤油の種類は和歌山の有田醤油などに代表される濃口と、兵庫の龍野醤油などの淡口に大きく分類されるが、素材の持ち味を生かし、色をつけずに味をつける“淡口醤油”はその製作工程上、水が重要な役割を握る。淡口醤油の発祥地、兵庫県龍野市は播磨平野の豊かな小麦、質のよい三日月大豆、赤穂の塩、そして醤油作りに最適な揖保川の水に恵まれた。この水は、鉄分が極めて少ない軟水である。一般に鉄分が高いと色が濃くなり、硬度が高いほど、だしの抽出効率が低くなるという。最上の水と原料に、淡口醤油特有の風味と香り、色を出すために甘酒を加えて、龍野醤油は誕生した。関西の薄味文化は、良質の軟水によって築かれたともいえる。
龍野醤油:うすくち龍野醤油資料館 TEL 0791-63-4573
有田醤油:湯浅町町役場 TEL 0737-63-2525
国産牛の人気の理由は、脂肪が豊富な“霜降り肉”特有の甘みや、肉質の軟らかさというが、ここにも水が大きく関与する。関西では三重の松阪牛、福井の若狭牛、滋賀の近江牛などが知られ、その飼育地はいずれも自然水が豊富な地域。たとえば松阪牛は、兵庫の但馬地方で生まれた但馬牛を素牛とするが、この地域は美しい渓流に恵まれた渓谷地。そして飼育地である伊勢平野の中・南部は、布引と三峰の両山地から流れる雲出川、櫛田川、宮川流域の、天然ミネラル水が豊富な地域だ。行き届いた飼養管理はもちろん、“名水”という環境条件を無視することはできない。
松阪牛:三重県特産肉協会 TEL 0592-24-2544
若狭牛:上中町役場産業課 TEL 0770-62-1111
近江牛:滋賀県商工観光政策課 TEL 077-528-3741
流水の中で育てる水わさびは、まさに水が命。イワナやヤマメが生息するほどの清らかさ、豊かな水量、年間を通じて8〜18℃の水温。これらが、わさび栽培における水の3条件だ。関西では、わさび栽培発祥の地とされる和歌山の角間木や滋賀・湖北の浅井町などで、それぞれの名水に育てられている。また、ご飯と塩サバをわさびの葉で巻いた“わさび寿司”は、和歌山・清水町の名産として知られる。
わさび寿司:
清水町役場ふるさと開発課 TEL 0737-25-1111
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